【食品表示】くるみの食物アレルギー表示が義務になりました


【食品表示】くるみの食物アレルギー表示が義務になりました


令和5年3月9日、食品表示基準が改正され、食物アレルギーの義務表示対象品目(特定原材料)に「くるみ」が追加されました。
「くるみ」は義務表示の対象品目に追加されましたが、令和7年3月31日までは表示切替えの期間とされています。そのため、「くるみ」を使用していても、事業者の対応が済んでいない場合もありますので注意が必要です。

追加理由


現在、表示義務化(小麦、乳、卵、そば、えび、かに、落花生(ピーナッツ))になっているものは食物アレルギーの患者が多いものが、義務表示となっています。
3年ごとに食物アレルギー患者統計を調査しており、ナッツ類のアレルギー患者が増加していることが影響しています。
専門家からの意見として、ナッツ類が増加している原因としてナッツ類を食べる機会が多くなっているからではないか、また、他の食品との交差性も考える必要があるのではないかとの意見があります。

今後の食事情によっては、アーモンド、カシューナッツ等のナッツ類も義務化への流れにつながるかもしれません。
はたまた全然別の食品の患者数が増加するかもしれませんが、事業者はアレルギー患者のために正しい(分かりやすい)食品表示に努めましょう。

参考(外部リンク)ーくるみの義務表示化等の経緯について(消費者庁)ー


参考 他国の食物アレルギー事情はどうなってるの?

米国
乳、卵、魚類(バス、ヒラメ、タラ等)、 甲殻類(かに・ロブスター・えび等)、 木の実、 ピーナッツ、小麦、大豆の8種類に加えて、2023年1月からゴマが義務表示となりました。

EU
小麦、甲殻類、乳、卵、魚類(バス、ヒラメ、タラ等)、 甲殻類(かに・ロブスター・えび等)、 木の実、 ピーナッツ、小麦、大豆、亜硝酸塩、軟体動物が義務表示となっています。

中国
乳、卵、魚類、 甲殻類、 木の実、 ピーナッツ、小麦、大豆が推奨表示となっており、義務表示はありません。

韓国
小麦、甲殻類(えび、かに)、卵、さば、ピーナッツ、大豆、木の実、亜硝酸塩、そば、軟体動物、もも、牛肉、豚肉、鶏肉、トマト


日本では義務表示のほかに20品目の推奨表示がありますが、おとなり韓国は義務表示品目が多く、日本の推奨表示を含めると品目は似ています。世界と比べて日本特有の品目は、「そば」になります。
日本になく世界的に表示が義務づけられていることが多い食品は、「亜硝酸塩」や「マスタード」が挙げられます。また、日本では推奨表示の「ごま」や「軟体動物(いか、あわび)」は世界では義務表示の国が多いです。

その国の事情によって食文化や体質も違いため、義務表示の品目も異なるんですね!